第11期自治政策特別講座
「世界的不況と自体体財政―予算審議で問われる議会の責務」
開催日:2009年2月14・15日 会 場:代々木ビジネスセンター1号5階ホール<アクセス>
参加者数:235名
参加自治体数:135自治体
プログラム
2月14日(土)[ 10:00~17:00 ]
第1講義 10:00-12:00
財政健全化法におけるチェックポイントと財政運営
兼村 高文(明治大学大学院教授)
07年度の健全化判断比率、資金不足比率の各地方公共団体における算定結果が公表され、実質赤字額があるのは、都道府県で1団体、市区町村で23団体だった。チェックポイントの試案が出されたが、今後の予算編成や事業執行に役立つ読み取り方を中心に、決算を予算に生かす内容を講義。
第2講義 13:00-15:00
農業政策の終焉と自治体の役割 ―農業と財政運営
石原 健二(元立教大学教授)
農業の公共事業と地方財政措置、農業農村整備事業の展開、90年代以後の都道府県・市町村の農業財政など、自給率が問われる農政で、国の予算と自治体負担の変遷などを分析。全国農協中央会に勤務していた経験から農業をめぐる実態をわかりやすく解説し、自治体に問われている農業政策の課題を明らかにする。
第3講義 15:10-17:00
地方財政改革をどう進めるか
斉藤 愼(大阪大学大学院経済学研究科教授・日本地方財政学会理事長)
日本の地方財政の今日的課題はなにか。一気に進む景気の後退で一層厳しくなる自治体財政。住民の生活不安とじかに向き合う自治体が何をなすべきか。財政の構造的問題や、財政改革のこれまでの道筋を総括し、今後の自治体財政改革の方向性を明らかにする。
2月15日(日)[ 10:00~15:00]
第4講義 10:00-12:00
政府の地方財政対策と2009年度予算書の読み方のポイント
町田 俊彦(専修大学教授)
「平成21年度地方財政収支の8月仮試算」を基に各自治体予算編成が行われている。自治体歳入の根幹をなす地方税へ直接的に影響を与える景気の後退の中、予算書をどのように読みこなすのか、チェックポイントを挙げて解説する。また、分権に伴う税制改正の動向など、財源に関する議論に役立つ内容を具体的に講義。
(都合により、星野 泉 明治大学教授 より 町田 俊介 専修大学教授に変更となりました。)
第5講義 13:00-15:00
地方債の動向と自治体財政-地域経済対策、地域金融
今井 勝人(武蔵大学経済学部教授)
大幅な税収減で「臨時財政対策債」の増発が避けられそうにないなか、総務省はこの地方債を旧公営企業金融公庫の承継で10月に始業した公営機構を引受先にする方針。自治体財政改革における地方債の位置づけや、制度改革による発行の動向など、現状を分析。地域経済、地域金融再生など、自治体と市場のかかわりを明らかにする。
たくさんのご参加ありがとうございました
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